ジョン・コルトレーンのブルー・トレイン
50年前の遠い昔、まだ新幹線もなかった頃、長崎への帰省は寝台特急列車だった。東京から20時間走り続ける「さくら」と「あかつき」の2本のブルー・トレイン。
ジョン・コルトレーンのブルー・トレイン
夜中の瀬戸内海を走るブルー・トレイン。寝台の片側通路のベンチに座ると渋谷道玄坂の夜空から聞こえてくるブルー・トレイン。ええ、ジョン・コルトレーンです。
心臓を揺さぶるような出だしでコルトレーンのソロが始まる。サックスの音色ではない、コルトレーンの声でもない、なにか魂の叫びに包まれて、窓に頭を付けて揺れて走るブルー・トレイン。