渋谷道玄坂・ジニアス

50年前のJAZZのある街・私はJAZZがすき

ジョン・コルトレーンのブルー・トレイン

50年前の遠い昔、まだ新幹線もなかった頃、長崎への帰省は寝台特急列車だった。東京から20時間走り続ける「さくら」と「あかつき」の2本のブルー・トレイン。

 

ジョン・コルトレーンのブルー・トレイン

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夜中の瀬戸内海を走るブルー・トレイン。寝台の片側通路のベンチに座ると渋谷道玄坂の夜空から聞こえてくるブルー・トレイン。ええ、ジョン・コルトレーンです。

心臓を揺さぶるような出だしでコルトレーンのソロが始まる。サックスの音色ではない、コルトレーンの声でもない、なにか魂の叫びに包まれて、窓に頭を付けて揺れて走るブルー・トレイン。

コルトレーン、いや、コルトレーンさま、いいJAZZを残してくれたね。今でも、だよ。

渋谷道玄坂宇宙大戦争 Win98大作戦

渋谷駅前に西武デパートがオープンし、道玄坂のいも電もなくなって、東京の街がさらなる進化を始めると、待ってたかのように世はまさにパーソナルコンピュータ時代が幕を開ける。それに合わせてWindowsもアップデートを重ね、進化を始めた。

そして、いよいよWindows98の到来に合わせて、渋谷道玄坂の夜空では宇宙大戦争が始まっていたのです。名付けて、ジニアス艦隊によるWin98アップデート攻略大作戦!

 

        

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Windows98を発見!!・・・・ギャハハハハー!目の前だっ!!

戦闘態勢に入れーっ!!・・・・同盟軍との交信開始ー!!

後方支援隊!・・・?・・・・支援隊っ!! うん?

どったの?・・・・支援隊長っ!!・・えっ?・・どこいった?

 

 

<・・・・まさに1998年の7月26日(土) Windows98アップゲレード版発売・・・・>

「ちがう!ちがうって!おいっ!こらっ!」

「やかまし!こっちが先に金払ったのっ!」

みなさ~~ん 整理券の分だけちゃんとありますからねえ~ ならんでねえ~

「うるさい!金ねえから下北から歩いてきたんだっ!早くよこせ!」

 

渋谷の街はもう騒然となって、やっとアップゲレード版を手に入れたジニアス艦長・・

そのまま素直に家へ帰ればよかったものを、ちょっと近くの焼き鳥屋へ・・・

 

<・・・・そして翌26日(日)の夜になって・・・・>

ぎゃっ、エライこっちゃ!!

IBMがぶっこわれた!!

 

「マイクかせっ!みんなをハードディスク内へ集めろ!」

マイク!マイク! 早くよこせっ! 電源?入ってるね!

「あ~~親愛なる我が超初心者軍団の諸君!まる2日間に及ぶWin98包囲作戦は善戦及ばず失敗した!戦艦アプティバは多大なる損傷を受けたもようだ。エライことやでえ~!ぜんぜん動かんぞ!」

・・・うん?・・・なんで? なんでそうなっちゃったの?・・・なんでだあ~~?

アプティバ~っ!!・・・なんだいっ! 1600メガバイトも積んでて!!・・・

くそっ!焼き鳥屋なんか寄るんじゃなかった・・・・

「ジニアス艦長殿!!ブツブツ言ってないで、援軍頼んだらどうです?」

んだあ!こうなりゃ、いつものようにアイツにたのむっきゃない!!

 

で、・・・・

「もしもし~・・・あら、奥さん? ジニアス艦長です。あはは~今夜も蒸し暑いですねえ・・・こんなにおそく・・・なんですが・・・え~・・・支援隊長ちゃん・・・もう寝ちゃったかな?・・・うん・・・じつはですねえ・・・」

「起きてますよ!なんですっ!?」

「あらら、起きてたの?支援隊長ちゃん!ちゃん!!?・・・じつはねえ、PCのことだけどねえ・・・」

「っだろうと思ってましたよ!艦長!」

「まだ何も言ってないだろう!?もう、こっちだって大変なんだから・・・だいだいがさあ・・・」

「艦長!?ジニアス艦長!?Win98買ったんでしょう?・・・ねえ?・・・だろうと思った・・・」

「あ、あのねえ・・・オマエさあ、キゲン悪いぞ!・・・お楽しみは土曜の夜にすませとけよ。日曜の夜はだねえ、あしたに備えて・・・」

「艦長!!ちがいますっ!もう・・・言ったでしょう!アップは初心者には難しいって!」

「・・・・・!?あはは~、仕事はなれてオマエさんと話すの久しぶりだよなあ・・・ほら、スクリーンセーバーうんこマン以来だよね。チミも作ってみた?うん?」

「あんなキタナイの作りません!!・・・で、なんなんですか?用件!!」

 

そんなこんなで、・・・

ハ~~~、どうにか口説いた・・・しぶといヤツめ。

だが~~、Win98を入れる前に戻っただけだよ・・・・

 

そこへ・・・

「ジニアス艦長殿!我が同盟愚連隊のヤダー司令官から通信が入っております!」

おお、そうか!?・・・イヤな予感がするが・・・どれどれ?・・・

「バカ、バ~~カ、バ~~~~~~カ~~~~~~~!!!アハハハハハハ!!焼き鳥屋帰りに、アップグレード?・・・・アハハハハハハ!!

支援隊長に再び戻してもらったんだ!!っそうだよねえ・・・バ~~カ、バ~~カ!」

「・・・!!ジ、ジニアス艦長殿!ど、どうします!?」

む、無線機よこせっ!

「うう・・・ヤイヤイ!笑うな!!・・・もう・・・アハハじゃない!!

店のネエちゃんが言ったんだ!『PCに入れたら自動でやってくれますから』って!

買ったら、中を見たくなるじゃんか!・・・見たら、いじってみたいじゃん!!」

 

は~~~、クソッ!クソッ!落ち込む、先が長い!

 

だがあ!?・・・こんなんで、くじけるジニアス艦長殿ではなかった・・・・

「ものども~!体勢立て直せー!!・・・いくぞーっ!!Win98!!」

 

とおい昔、Windowsがアップグレードを重ねて進化し続けていた頃、パソコン好きの連中が、道玄坂の夜空を駆け抜けていました。

 

 

 

 

 

 

キース・ジャレットのマイ・バック・ペイジ

50年前、ベトナム戦争学生運動、高度経済成長のころ、渋谷の道玄坂小路はJAZZの街、ジャズ喫茶「ジニアス」がありました。ジニアスは私が初めてジャズに出会えた心地よい場所。

 

キース・ジャレットのマイ・バック・ペイジ

店に入って、かかっていた曲です。

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初めて聴いたJAZZ。とてもきれいなピアノの響き。ピアノとベースとドラムのたった3つの楽器で、なんてきれいな音楽なんだ。サムホエア・ビフォーというタイトルレコードの最初の曲がマイ・バック・ペイジ。原曲はボブ・ディランで、

軽いフォーク・ロック調のロマンティックなリズム。とってもすてきな曲です。